敗者のゲーム(7-8)
この記事
「敗者のゲーム」を各章単位でざっくりまとめていくよ。
7-8 章。
超ざっくりまとめ
一言でまとめるとこんな感じ。
- 7 章 : インデックス投資は無駄な情報集や判断をすっ飛ばして、長期的なポートフォリオ戦略に注力できるよ。
- 8 章 : 感情やバイアス、思い込みで失敗する事は多い。ともかく冷静に、リスク回避を心がけよう。
7章 インデックス投資の強み
投資において競走上の優位を確率して市場に勝つ方法は3つ
- モーレツ社員:ともかくモーレツに働いてマーケット以上に稼ぐ
- 研究者:深くじっくり考えてより良い投資機会を見つけようとする
- 感情抑制:マーケットの上下を受けても死ぬほど冷静に
なぜインデックス投資が優れているか
インデックス投資は無駄な時間と労力を丸投げし、長期的視野でポートフォリオ戦略を組める。
- 相対的に高いリターン
長期的には 90% のアクティブファンドに勝てる。
そんな 10% のアクティブファンドを事前に探すのはほぼ不可能。 - 低コスト
運用コストが安い…だって機械的だから、人件費が少ない。 - 税金が安い
- 売買コストが低い
- 市場に与える影響が少ない 運用自体で、アクティブファンドみたいに売り買いしないから、内部で消費される税金が安い。消費される売買手数料も低い
- 便利
運用実績を管理する必要がない - 投資判断ミスをしない
人が判断してる訳じゃないからね… - 運用目的、長期投資方針といった重要課題だけに専念できる
- 不安や後悔を感じなくてすむ
相場動向や投資戦略、マネージャ選択とか判断不要で、分散もされてるので致命的なミスの心配がない - 運用機関の買収、お家騒動、規模拡大に対するトラブル等の心配がない
賢い分散投資方法とは
リスクを抑えてリターンを最大化しようとすると、複数の国に分散投資が必要。
シンプルでベストな方法は、米国50%・他国50%。
ETF を組み合わせるか、全世界株ETFを使う
ただし、ホームバイアス(自国株を優先保持)は危険。
US 程経済規模ある?世界に通用する通貨?投資系の法整備は十分?
リスク高くない?
ETF の95%と資産の85%はプロ向けに特化してる。
また、インデックスとて構造がすべて同じというわけでも無い。
8章 リスクと行動経済学
人間は感情的で非合理的な生き物で、主観的にもなりやすい。
投資成果は、市場、運用機関、投資家自身が責任を持っているが、一般に「運用機関>市場>投資家」が影響してると多くの投資家が思ってる。
しかし実際は 「投資家>市場>運用機関」が本来正しい。
もう一つはリターンの数値を見て投資しがちだが、長期的にはリスクの方が重要。
詐欺を起因に暴落、暴落起因の狼狽売り*1、自社株偏重投資など。
人間は非合理的な生き物である
色々やらかす。
原理原則を忘れる、統計の無視、初期判断への固執、確証バイアス、盲信、情報に踊らされる、過信、短期的な結果への過大評価、根拠のないベンチマーク
投資家が避けるべきリスク
- むやみに頑張りすぎる
- リスク回避しすぎ(債権や短期投資に偏る)
- 忍耐力不足(短期で投資判断を変えてしまう)
- 投資信託を、10年に1回以上入れ替える。特に狼狽売り。
- 過大な借り入れ
- 単純に楽観的
- プライドが高い(自説に固執して投資判断を誤る)
- 感情的になる
防御は最大の攻撃なり
投資の成功の秘訣は以下二つで決まる
- 知的能力
財務諸表の分析能力、情報収集/活用力、統合判断力 - 情緒面の能力
市場の暴騰、暴落で冷静さと合理的判断を保つ能力
自分で手に負えない所に手を出すのはやめよう。
リスクが低い事の方が重要。
*1:暴落市場で、「これ以上損したくない」と手持ちの証券を売ってしまうこと。個別株ならさもありなんというケースはあるが、インデックス株では悪手であることが多い。