財務管理(3)
手形
約束手形はすごく簡単
- 債権者:XXまでに振り込んでねー
- 債務者:あいよー
為替手形は…良く郵便小為替とか使うけどアレ。
- 債権者: 利用者さんサービス提供するでー
- 利用者(振出人): おっしゃ、サービス使いたいし、引受人(郵便局等)さん、小為替かったるわ!
- 引受人:おk,この為替手形持っていけ!
- 利用者:債権者さん、この為替(換金できるやつ)やるからサービス使わせてな!
- 債権者:OK。為替貰ったし、使ってええで!
- 債権者:引受人さん、この為替換金してよ-
- 引受人:うはwwwwおkwwww
みたいな流れで使う。
電子記録債権
なんと 電子記録債権法 なんて法律があるらしい…。
電子債権記録機関(ex: SMBC電子債権記録株式会社 等)で行うもので、紙ベースでやってた債権管理を電子データでやってくれる。
資金調達
超ざっくり資金調達の性質別に以下で分類される。
- 出資と融資
- 負債と株主資本
- 直接金融と間接金融
株式発行
わかりやすい資金調達だね…
日本国内市場だと 100 株単位とかの単位でしか買えない(※LINE証券は 1 株単位で買える)。
まぁ投資家に「うちの株買ってよー配当や優待するしそのうち売却額上がるかもよ?」と言って売りつける方法
社債発行
「N年後に X% 増しで買い取る証券買ってよ」と投資家に売る有価証券。
株と違って上がり下がりは激しくない株に比べれば安定資産。
融資
銀行や日本政策金融公庫から資金を借り入れる方法。
会計上は借入金。まぁわかりやすい借金。
企業の信用力によって融資額が制限される。
ファクタリング
「うちの売掛金(後で支払ってもらうヤツ)の権利(債権)買わない?」とファクタリング会社に譲渡することで早期資金調達する方法。
顧客からの入金を待たずに現金化できる他、貸し倒れリスクも転嫁できる。
固定資産管理
主に 3 つに大別
- 物理的な資産(有形固有資産)
- 土地・建造物
- 機械装置
- 車両
- 形のない資産(無形固有資産)
- 営業権
- 借地権
- 知的財産権(特許等)
- ソフトウェア
- 融資有価証券等の資産
減価償却資産/非減価償却資産
固定資産も使ってれば価値が目減りしますと…。
数年に渡って使用する固定資産の費用計上は、複数年に分配するのが適切という考え方ですね。
- 耐用年数に従って、当該年度分の減価償却費を計上する
- その分を取得原価から減少させていく
減価償却の対象になる資産を減価償却資産といい、有形固定資産では建物や機械装置、車両運搬具などが、無形固定資産では営業権や特許権、ソフトウェアなどが該当する。
定額法と定率法
わかりやすいのが、期間ごとに一定額の価値が下がったとみなすやり方。
減価償却費 = (取得価格 - 残存価格) / 耐用年数
- 残存価格: 耐用年数を満了した時に残っている価額。
もう一つは定率法。毎年一定の率を乗算して減価償却費用を求める方法。
減価償却費 = 期首未償却残高 * 償却率
尚、この計算式だと資産価値 0 にならないのだが、平成19年以降のものは、250%定率法、平成24年以後に取得したものには 200%定率法が適用される。
固定資産の会計処理
企業会計原則では固定資産の会計処理は「原則として、当該資産の取得原価を基礎として計上しなければならない」らしい。
取得原価主義というらしい。
一方で、市場価値のあるものなどは「時価会計」が適用される。これは有価証券等で適用される。
平成18年3月期から「固定資産の減損に係る会計基準」によって上場企業等に減損会計が強制適用される。
固定資産管理の留意点
固定資産管理台帳で管理する。のが一般的。
具体的には個々の固定資産に一意の固定資産管理番号を付与して、固定資産番号、固定資産の種別、名称、取得年月、取得価額、耐用年数、累計償却額などの情報を管理する。
そして、会計処理や税務処理に必要な減価償却や、評価替え、除却や廃棄などの処理を行う。
管理番号の付いたシールを付与する等移動、破棄、贈与等の場合にリアルタイムにメンテナンスできるようにするのが良いそうな。
…個人的にこれ QR コード管理+スマホから台帳編集できるシステム作れば楽じゃね?と思ったりした。
リース
固定資産の貸出契約の事。
リース会社が新入社員用の PC を急遽用意したい…などの要望に対して「20万のPCを5年間、料率2%」で契約すると、リース会社がそのPCを購入/貸与してくれる。
…まぁ新品借りれるとは限らんのだがwww
ファイナンス/オペレーティング
- ファイナンスリース
以下が条件のリース契約。満期で所有権移動がある場合もある。- キャンセル不可(解約時違約金)
- 全額支払い
- オペレーティング・リース
賃貸契約の意味合いの強いリース
オペレーティング・リースは賃貸借処理(経費扱い)になるが、ファイナンス・リースの場合は売買処理(資産としての計上)として扱わなければならない。
会計ソリューション
なんというか奉行クラウドとかでよく見た項目が多い。
財務会計システム
普通にパッケージがやりやすい。
業種による違いとか独自性とか殆ど出す必要がなく、法律とか会計基準がほぼ決まってるので…
加えて機能もだいたい決まってる
- 導入時処理
初期設定。- 会計期間、決算月
- 勘定科目、補助科目等の科目体系
- 部門定義
- 消費税関連設定
- 納税者情報等
- 日時処理
- 仕分処理
- 仕分入力
日々発生する取引を仕分けデータとして登録する。 - データ連携
他システム等からデータを引っ張って入力補完するなど
- 仕分入力
- 仕分処理
- 月次,年次処理
- 決算処理
- 決算仕訳処理
- 決算報告書
- 帳票出力
会計帳簿/試算表/財務諸表等
- 決算処理
他によくあるものは
- 税務申告
- 電子帳簿保存
- 手形管理
- 固定資産管理
等。
尚、セキュリティ的には経済産業省の「システム管理基準 追補版 追加付録」でセキュリティ規定があります。
内部統制報告制度
金融商品取引法では、上場企業に有価証券報告書の他に、内部統制報告書の提出義務も記載している。
財務諸表を含む財務報告の信頼度について判断できるようにするためらしい。
でも翌々考えなくても、中小でも不正会計は禁止なんだよねぇ…
内部統制実施基準
金融庁の企業会計審議会で、実務上遵守スべき擬態的内容が公表されてる。
このへん に書いてある。
内部統制の目的と基本的要素
「内部統制とは、以下に掲げる目的を達成するために、業務に組み込まれ、組織内のすべての者によって遂行されるプロセスをいい、次の6つの基本的要素から構成される」
うへ、めんどくさいw
- 目的
- 基本的要素
- 統制環境
経営方針、組織構造等 - リスクの評価と対応
組織目標の達成を阻害する要員をリスクとして分析・評価する - 統制活動
経営者の命令・指示が適切に実行されてる状況を確保するために定める方針・手続き - 情報と伝達
必要な情報が組織内外、関係者相互に正しく伝わる状況を確保する - モニタリング
内部統制が有向に機能することを評価すること - ITへの対応
適切な方針・手続きを踏まえて、業務実施ができるようIT分野も適切に対応する
- 統制環境
内部統制構築のツール群
帳票書類の保存
電子データ保存
電子データでの保存に関しては 電子帳簿保存法 で定義されている。
紙で保存しなくても良くなってるのがこの法律のおかげ。
e-文書法 によって、取引先からもらった紙書類・領収書もスキャナで取り込んで正式に使えることになってる。
電子データ保存の要件
税務署長の承認が必要な電子データの保存要件
- 真実性の確保
- 訂正・削除履歴の確保(帳簿)
- 相互関連性の確保(帳簿)
- 関係書類等(システム仕様書など)の備付け
- 可視性の確保
- 視読可能性の確保
- 検索機能の確保
これ検索機能どこまで確保すれば良いのか少し悩むね…。
International Financial Reporting Standards
国際会計基準審議会(IASB)が策定する財務報告基準のこと。
日本の法律上は強制適用はしていないが任意適用は認めている。
日本では企業会計基準委員会(Accounting Standards Board of Japan) がが中心に、IFRS との差異を近付けていく形で日本の会計基準を変更し続けている。
適用企業も年々増えていっている。
IFRS の特徴
違い | 日本式 | IFRS |
---|---|---|
思想 | ルール/規則/右ならえ | 原則主義 1 |
利益計算 | 収益・費用アプローチ 1 | 資産・負債アプローチ 1 |
情報集約単位 | --- | 財務報告のセグメント情報を、実際に行われているマネジメント単位に合わせて開示する |